女性アイドルの卒業って必要ですか?
僕は不要だと思います。
そもそも女性アイドルはなぜ卒業制度があるのでしょうか?
25歳以上?30歳以上になったら需要なくなるから?
女性アイドルグループには永続性がないから?
いつから女性アイドルは卒業するようになったのでしょう?
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なぜ女性アイドルには卒業制度があるのか
1番の理由は女性アイドルグループの永続性を保つため
アイドルとしての黄金期である10代~20代前半のメンバーを常にメインとすることで、グループとしての旬の時期を保つことができると考えてのことでしょう。
もちろん間違いではないのでしょうが、ここにはとても大事なことが抜けています。
女性アイドルグループにとって、世間に認知されて売れるまでにそのグループを形作ってきたメンバーこそが、そのグループの真のメンバーであるということ。
要は創設メンバーである1期生や下積み時代を共にした2期生などの初期メンバーですね。
逆に言えばグループが売れてブレイクした後に加入したメンバーは、どんなに頑張っても良くも悪くもお客様感が抜けないことが多い。
間違いなくそのグループのメンバーで人気もあるんだけど、何かが足りない。
それはつまり後から加入したメンバーは、そのグループでなければならない理由がないから。
他のグループに入ってもそのメンバーは同じように人気になり、活躍できるかもしれません。
けれど創設メンバーや初期のメンバーは、そのグループを形作ると共に自分のキャラを確立していくことで、そのグループにとって唯一無二の存在となりやがてそのグループを象徴するメンバーへと成長していきます。
この差がやはり大きい。
これは新たに入ってくるメンバーがどんなに優秀であっても、覆ることがないくらい大きいと僕は思います。
例えば乃木坂46の1期生が今とは全く別のメンバーで同じように売れていたとして、その後に5期生として、白石麻衣や橋本奈々未、西野七瀬、生田絵梨花、齋藤飛鳥などが入ってきたと仮定しても同じでしょう。
圧倒的に人気がある彼女たちでさえも、もしもすでに形作られてしまったグループへ加入していたのならば、その後どんなに頑張ってもグループの創設期を支えた初期メンバーを越えるのは容易ではないはずです。
結論:女性アイドルグループに新陳代謝なんて不要
女性アイドルグループに限らず、やはり創設期を支えたメンバーは特別なんです。
だからこそグループに新陳代謝なんて不要。
その時その時の年齢や状況に応じて、あるべきままの彼女たちでそのグループを続けていけばいいと思っています。
途中で恋人ができようが、結婚しようが、それはそれ。
子供ができて産休や育休だって取ればいい。
卒業と新メンバー加入を何度も何度も繰り返していけば、常にアイドルとして旬の世代をメインにグループを構成できるかもしれません。
けれどそこにあるのはグループとしての器だけ。
すでに真の魂は無くなり、商業上のために、かりそめの魂だけで維持しているグループが存在するだけです。
女性アイドルにはグループに所属しながらキャリアを形成出来ない理由が多すぎる
アイドルが卒業する2番目の理由がこれ。
先ほどはグループとして永続性を保つために、どちらかというと運営側として卒業制度を確立し、メンバーが卒業していく道をあえて作っていたことが理由でした。
がしかし、メンバーから見ても現在のアイドルグループ事情では、長く在籍することにメリットがあまりないような気がします。
その理由は、自分のブランディングや、アイドル以降のキャリア形成を考えると圧倒的に不利だからです。
女性は20代後半になったらアイドルやっちゃだめなの?
女性アイドルの壁は20歳と25歳くらい。
fa-angle-double-right参考:卒業は20歳と25歳 女性アイドルグループ決断の時|エンタメ!|NIKKEI STYLE
大体どのグループを見てもこの年齢での卒業が多い気がします。
20歳と言えば早ければ社会人として働く年齢だし、25歳と言えばアイドルの次のキャリアを考えたときに節目となる年齢。
自分の将来を考えたときに、やっぱりこのくらいが卒業を考える年齢になるのでしょう。
けれどそれは表向き。
ぶっちゃけると25歳過ぎたらアイドルとしてはオバサン。
つまりは賞味期限が切れかけている。
30代になり劣化する前に卒業して次の道へ。
というような、見えない強制力が女性アイドルたちに働いているような気がします。
だから本人はまだまだ続けたくても、無意識の内に25歳を目途に卒業を考えそれが当たり前になってしまう。
逆にいつまでも卒業しないでいると、メンバーや運営、さらにはファンにまでお局的な目線で見られる可能性さえあるから厳しい。
さらに10代前半と20代後半の人間が並ぶとお母さん感がでてしまい不利
どんなに絶世の美女であっても、20代後半になって同じグループに10代前半のメンバーがいてはたまらない。
一緒に並ぶとどうしても、オバサン感というかお母さん感が出てしまう。
逆にグループではオバサンぽく見えてしまっても、ソロで他の番組に出れば一気に可愛らしく若く見えるのだから不思議。
つまり10代のメンバーが常に加入してくる状況で、ずっとグループに在籍していては、自分のブランディング面を考えたときに不利。
必要以上にオバサン感が強調されてしまう。
結果として、どんなに人気があったとしても、半分追い出されるような形で卒業せざるを得ない状況になってしまいます。
ある程度のキャリアを積んだらもっと適当でいいのに
ある程度のキャリアを積んだメンバーに関しては、もっとグループ活動に関して自由にさせてあげればいいのにと常々思います。
常にアイドル然とした対応を求められ、24時間アイドルでいなくてはならない状況はさすがに無理がある。
現状そこから脱出するためには卒業しかない。
『アイドルでいる限りは常にアイドルとしての規律を守るべし!』
これじゃあ、自分の人生を考えたときに、何のために生きているのか分からなくなってきますよね。
そして馬鹿馬鹿しくなって、卒業を決意。
卒業後に笑顔が増えて生き生きと活動している姿を見ると、ファンとしては嬉しいような寂しいようななんとも言えない気持ちに包まれます。
個人のキャリアを優先する仕組みを作れ
「アイドルは2度売れないといけない」と言われますが、女優やアーティスト、タレントとして活動するためにはキャリアを積む時間が必要になります。
しかしグループに在籍していてはその時間がない。
特に女優を目指す場合、若いころからの場数が必要。
fa-angle-double-right関連記事:アイドルが女優として成功できない理由【乃木坂46の卒業生はどうなる?】
同世代の女優さんがドラマに舞台に映画にと様々な役柄で経験を積む中、20代前半の内にその経験を積めないのは圧倒的に不利です。
グループに在籍していては、レギュラー番組やライブ、握手会等グループでの活動がやはりメインにならざるを得ません。
そうこうしているうちに、気付けば20代も後半に。
アイドルとしては知名度もあり、様々な経験をし人気があっても、肝心の第2のキャリアとしての経験がほとんどない。
こんな状況が出来上がってしまいます。
これじゃあアイドルとして散々酷使されたあげく、20代前半でタレントとしての寿命も終わってしまいますね。
だからこそ、賢い人ほど先を見据えてさっさとグループを卒業。
アイドルとしてのキャリアはそこそこに、次なるキャリアへ向けて早々に踏み出していってしまいます。
握手会なんて気が向いたときだけでOK
グループに在籍しつつ、個人としてのキャリアを積める仕組みをもっと作るべきなんです。
アイドルとしての地位を確立したメンバーは、徐々にグループでの活動は減らしていき、個人としての活動をメインにしていく。
現在は握手会を頻繁に欠席したり、個人の活動を理由にグループでの活動を制限すると批判を浴びがちですが、ある程度長く在籍しているメンバーは、個人の裁量でグループと個人の活動の比率を選べるようにしてあげるべきではないでしょうか。
握手会なんて「気が向いたときだけ行きまーす」くらいのレベルでもいいような気がします。
おわりに:少しでも長く在籍してくれることに感謝
女性アイドルの卒業について改めて考えてみると、グループに長く在籍してくれていることに改めて感謝したくなりました。
特に人気もあって個人として十分活動できそうなメンバーであれば、もう早く卒業して次の道へ進んだ方が圧倒的に有利になるはずです。
それなのに、個人としてのキャリアを度返しでグループにいてくれる。
もう本当に感謝しかありません。
これからも女性アイドルの卒業は続くでしょう。
年齢、キャリア、新陳代謝、グループの永続性。
様々な問題を乗り越えて、女性アイドルが卒業しなくてもよい、それが当たり前になる時代がいつかくることを願うばかりです。
それでは今回はこの辺で!